記憶に残り忘れられない「アイデアの力」を育てる6つの原則(SUCCES)

こんにちは、心吾です。

前回の記事で、「ビッグアイデア」について少し触れました。

物事を伝えるアイデア、いかに相手に話を聞いてもらうかのアイデア。
これを「ビッグアイデア」と言います。

そして、このビッグアイデアをヘッドコピーの中で使うことが最も効果的な手法で、成約率を高める方法ということをお伝えしました。

では、どうやってこのビッグアイデアを作ればいいのか?

その方法のヒントがアイデアのちから [ チップ・ハース ]という本の中にあります。

これは「ウェブセールスライティング習得ハンドブック」(寺本隆裕著 ダイレクト出版)の中で引用されていて、私はその文章に強いインパクトを与えられました。

それは、忘れようと思ってもなかなか忘れられない内容でした。

衝撃を受けた私はその具体的な手法を知りたいと思い、すぐに「アイデアのちから [ チップ・ハース ]」を購入したのです。

では、そのときと同じ引用文を紹介します。

私たちの友人の友人の話だ。仮に彼をデーブと呼ぼう。デーブはよく出張に行く。このあいだも、顧客との重要な打ち合わせのためアトランティックシティに出向いた。仕事を終え、帰りの飛行機まで時間があったので、地元のバーで一杯飲むことにした。
ちょうど一杯飲み終えたとき、魅力的な女性が近づいてきた。
「もう一杯いかが?ごちそうするわ」
ちょっと驚いたが悪い気はしない。「いいね」と答えた。女性はバーコーナーに行き、飲み物を二杯持ってきた。一杯目は自分がとり、一杯をデーブに差し出す。デーブはお礼を言うとグラスに口をつけた。記憶はそこで終わり。
いや正確には目を覚ますまでの記憶が飛んでいるのだ。目覚めたとき、デーブはホテルの風呂の中で氷水に浸かっていた。頭が混乱している。
デーブは慌ててあたりを見回した。ここはどこだ?いったいなぜ、こんなところにいるんだろう?そのとき、一枚のメモに気づいた。
「動くな。救急車を呼べ」
風呂のそばの小さなテーブルの上に、携帯電話が置かれていた。デーブは、かじかんだ指で不器用に911番をプッシュした。交換手は奇妙なことに、彼が置かれた状況を熟知しているようだった。
「いいですか、ゆっくりと気をつけながら、背中に手を回してみて下さい。腰のあたりからチューブが出ていませんか?」
デーブは不安に駆られながら、腰のあたりを手探りした。確かに、チューブが突き出ている。
交換手は言った。
「落ち着いて聞いてください。あなたは腎臓を1つ取られたのです。この町で暗躍する臓器狩り組織の犯行ですね。今、救急車がそちらに向かっています。動かずに待っていてください。」

どうでしょうか?
ちょっと怖い話ですよね。そして一度読んだら忘れられません。

そして、私の脳裏に記憶がビシッと焼き付いてしまいました。

また、私の友達にも似たような話があり、そのことを思い出しました。

学生時代、私の友達が女性2人に逆ナンされて飲み屋まで付いて行き、
最終的に怖いお兄さんたちが出てきて、法外なお金を取られる、という少し怖い出来事があったのです。

それ「以来、簡単に甘い話には付いて行くもんではないな」と自分の行動指針も出来上がってしまいました。
自分の行動をも変えてしまう強烈な出来事でした。
20年近く前の話ですが、今でも鮮明に思い出すことが出来ます。

このように、記憶に焼き付く話(アイデア)には共通する特徴があるそうです。

6つの共通原則

記憶に焼き付くアイデアの共通原則とは、以下の6つの原則です。

  • 原則1 「単純明快である」
  • 原則2 「意外性がある」
  • 原則3 「具体的である」
  • 原則4 「信頼性がある」
  • 原則5 「感情に訴える」
  • 原則6 「物語性がある」

原則1 「単純明快である」

単純明快の理想は「ことわざ」です。
重みや深みのある「ことわざ」のようなキャッチコピーが考えられれば、アイデアの核となる部分が出来上がります。ヘッドコピーの中で使えたら、インパクトのあるレターが出来上がりそうですね。

原則2 「意外性がある」

読み手の予想を裏切る「意外性」が、興味を持続させます。相手の裏をかけることが出来れば、興味と好奇心を引き出し、クギづけにすることが出来ます。

原則3 「具体的である」

抽象的なことばだけでは話をきちんと理解してもらうことは難しいです。
五感を使って具体的なイメージが描けるように伝えることで、より分かりやすく理解させることが出来ます。

原則4 「信頼性がある」

アイデアに検証結果やデータ、証拠が備えられていれば、信頼性は上がります。
しかし、外部からの統計や数字が必ずしも読み手の信頼が得られない場合もあるとこの本では述べられています。

原則5 「感情に訴える」

さきほどの腎臓を取られた男の話は、いろいろな感情をかき立てられましたね。恐怖心、嫌悪感。統計的な数字を並べられただけでは、大きく感情を揺り動かすことはできません。
ターゲットの感情にグッとくるような表現ができたらいいですよね。

原則6 「物語性がある」

読み手に行動してもらいたいなら、物語を伝えればいい。ストーリーテリングを行うことで、読み手を引きこんでしまいます。物語は、具体的で、たいてい感情に訴える意外な要素を含んでいます。また、6つの原則の枠組みの大半をおのずと実現します。

この6つの原則を英語で表すと、

  • 原則1 「単純明快である」= Simple
  • 原則2 「意外性がある」= Unexpected
  • 原則3 「具体的である」= Concrete
  • 原則4 「信頼性がある」= Credible
  • 原則5 「感情に訴える」= Emotional
  • 原則6 「物語性がある」= Story

この頭文字をとって「SUCCES」です。成功するアイデアです。

これはまさしく、成約の取れるコピーライティング手法と一致します。
この6原則を忠実に実行出来たら、成功は間違いなしですよね。

コピーを書く際、またブログやメルマガなど
どんな文章を書くときにも「SUCCES」を意識することで、
読み手の記憶に残る印象的な文章が書けるようになりそうです。

記憶に残る文章 = 説得力のある文章 = 読み手の信頼を得る文章
これはすなわち、読み手を「行動させることが出来る文章」ですね。

「SUCCES」は、コピーを書いた後のチェックリストとしても活用できそうです。

まとめ

記憶に残り、忘れられない「アイデア」を生み出す6原則 = 「SUCCES」

  • 原則1 「単純明快である」= Simpl
  • 原則2 「意外性がある」= Unexpected
  • 原則3 「具体的である」= Concrete
  • 原則4 「信頼性がある」= Credible
  • 原則5 「感情に訴える」= Emotional
  • 原則6 「物語性がある」= Story

「アイデアのちから」をまだ全部は読んでいませんので、じっくり読んで、そのテクニックを身につけたいと思います。

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